令和4度第34回全国牛乳販売店優良事例発表会にあたり、ご協力賜りました農林水産省はじめ、各メーカー様、都道府県流改協代表の皆さま、そして、参加店推薦にご尽力いただいた各マーク団体のご担当者に心から感謝申し上げます。
本年度はコロナ禍による行動制限が解除され、3年ぶりに会場での優良事例発表会が開催でき、大変うれしく思います。発表された6店の販売店の皆様の日頃のご努力に対して心から敬意を表すとともに、心より感謝申し上げます。
さて一昨年末の、コロナ禍による一時的な需要増加の反動と季節的な生乳生産量の増加に加えて、学校給食の中止による需要減少など複数の原因が重なって、生乳の生産と、牛乳乳製品の需要との間で大幅なギャップが生じ、生乳の大量廃棄の危機に直面したことは、私たち酪農乳業関係者のみならず、広く国民の関心を集め、改めて現在の酪農が抱える根深い問題にも目が行くきっかけになったと信じております。本件の対策に奔走された農林水産省をはじめ関係団体様、そして販売での努力をこれまで以上になされた全国の販売店の皆さまに改めて感謝し、御礼申しあげます。
昨年からはウクライナ情勢が発端となり、ガソリン、電気などの価格が 上昇し、これに円安が拍車をかけ、我々に直接関係のある、原乳価格の期 中での値上げに続き、再度の値上げを控えているという異例の状況となり、買い控えによる消費の減少が懸念されます。
さらに、このたびのコロナ禍では、消費者の購買活動は一変しました。言うまでもなく、通販、宅配が一気に広まり、永らく牛乳販売店が担ってきた「元祖宅配」と申してきた牛乳宅配にも、ビジネスチャンスとみて、他業界からの参入が近年にない規模で増えたと感じております。このように私たち牛乳販売店をとりまく状況は一層厳しさを増しております。
この危機を乗り越えるため、販売店は生き残りを賭けて様々なアイディア、工夫を重ねています。このたび発表された 6店の取組は、これから、全国 の販売店、全改協の加盟店の貴重なヒントとなるものです。ぜひ有意義に 活用していただければと思います。
最後にご協力賜りました皆さまに重ねて感謝の意を申しあげ、お礼の挨拶といたします。
令和5年3月
一般社団法人全国牛乳流通改善協会会長
牛乳販売店優良事例発表会審査委員長
木納雅康