令和6年度第36回牛乳販売店優良事例発表会にあたり、ご協力賜りました農林水産省、Jミルクをはじめ、各乳業メーカー様、都道府県流改協の代表の皆さま、そして、発表店推薦にご尽力いただきました各マーク団体、そして各乳業メーカーのご担当者に心から感謝申しあげます。
全改協の牛乳販売店優良事例発表会は、昭和62年の第一回開催以降、今回まで36回続く当協会の重要な事業です。各地の牛乳販売店がそれぞれの優れた事例を、経営専門家の現地調査を経て、本年度は8店の発表を行っております。発表には今回からパワーポイントを用い、ビジュアル的にも発表内容がよりわかりやすいものとなりました。
この発表会は、これまでの歴史の中では、永らく生産性を採点上重視しておりましたが、高齢化やコロナ禍による社会環境の変化に伴い、業務の効率化や地域貢献活動、お客さまの健康への貢献といった要素も重視する採点基準にシフトしております。
当協会では、各都道府県の牛乳流通改善協会に加盟している牛乳販売店を、「加盟店」と呼んでおりますが、10年前に比べて加盟店数は半数近くまでになっています。高齢化、地方の過疎化、多くの他業種からの宅配への参入などによるものです。昭和の時代、「牛乳は牛乳屋から」と言われた状況からはかけ離れた現実がここにあります。しかしながら、いっぽうでは、よい方向にも「かけ離れ」てきています。衛生管理、温度管理、ITを駆使した商品管理や顧客管理など、昭和のころは思いもよらなかった技術が、日常当たり前のものになっているのがそれらの点です。多くの加盟店が、業務の改善を行うためにそうした手法、技術を工夫して取り入れています。本年度は8店の取り組みを紹介しますが、これら発表店に限ったことではなく、多くの加盟店が、この厳しい時代を生き残るために改善を重ねています。本年度の発表が更なる発展の参考になることを期待しております。
最後にご協力賜りました皆様に重ねて感謝を申しあげ、挨拶といたします。
令和7年3月
一般社団法人全国牛乳流通改善協会会長
牛乳販売店優良事例発表会審査委員長
木納雅康