消費者のみなさまへ

牛乳の栄養と機能(1)

⽇本は世界トップレベルの⻑寿国です。我々が、⽣活習慣病をはじめとする病気を未然に防ぎ、イキイキした毎⽇を過ごすためには、QOL(QualityofLife:クオリティ‧オフ‧ライフ、『⽣活の質』のことで、⽣活の指標です)を⾼める必要があります。 ⽜乳がもっている働き(⽣体調節機能)は、体の中でさまざまに作⽤して、QOLを⾼めます。

牛乳200ml(乳脂肪分3.8%)中の主要栄養素含有量と性・年齢別栄養所要量に対する割合

主要栄養素 栄養素
単位
牛乳
200ml
男性6歳(小1) 女性10歳(小5)
所要量 割合 所要量 割合
エネルギー(熱量) kcal 138kcal 1,900kcal 7.3% 2,050kcal 6.7%
たんぱく質 g 6.8g 60g 11.3% 65g 10.5%
脂質(全エネルギー比) g 7.8g 25~30% 3.7% 25~30% 3.4%
糖質 g 9.9g 9.9g
ミネラル カリウム mg 310mg 1,350mg 23.0% 1,400mg 22.1%
カルシウム mg 227mg 600mg 37.8% 700mg 32.4%
リン mg 192mg 900mg 21.3% 1,200mg 16.0%
マグネシウム mg 21mg 120mg 17.5% 170mg 12.4%
ビタミン A(レチノール当量) μg 80μg 350μg 22.9% 450μg 17.8%
K μg 4μg 25μg 16.0% 35μg 11.4%
B1 mg 0.08mg 0.8mg 10.0% 0.8mg 10.0%
B2 mg 0.31mg 1.0mg 31.0% 1.0mg 31.0%
B12 μg 0.6μg 1.3μg 46.2% 1.6μg 37.5%
パンテトン酸 mg 1.13mg 3.0mg 37.7% 4.0mg 28.3%

注:ここでは、炭⽔化物を糖質として記載しています。
(五訂⽇本⾷品標準成分表‧第六次改定⽇本⼈の栄養所要量より算出)

日本人にはカルシウムが不足しています。

⽇本⼈のカルシウム摂取量は、世代により10%〜30%も不⾜しています。このままの状態で年齢を重ねると、⾼齢になってから⾻粗しょう症になる可能性が⾼くなります。⾻粗しょう症になるとわずかな衝撃で⾻折するようになり、⾻折をきっかけに寝たきりになることが多いため、早いうちからカルシウム摂取と運動を⼼がけたいものです。

国民栄養調査の栄養素摂取状況(平成13年度)

子ども時代の生活習慣がその後に大きく影響します。

子どもにまで生活習慣病が起きている今、食生活を改善してバランスのとれた栄養摂取ができるよう大人が指導することが大切です。特に成長期には、カルシウム、ミネラル、たんぱく質を含んだ牛乳が重要な栄養源です。また、10代後半の女性はカルシウム摂取が特に低いため、骨粗しょう症予防のためにも、牛乳を毎日飲むことを習慣にするようにしてください。

年齢による骨密度の変化

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