(一社)全国牛乳流通改善協会
優秀賞
まごころミルクセンター南大沢
(株式会社デサフィオ)
代表者金子 恭士氏
発表者金子 和子氏
店数 | 冷蔵庫 | 冷凍庫 | 自販機 | ||
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本店 | 1店 | 2坪 | 1坪 | ー |
保冷車 | 冷蔵車 | 軽トラック | ライトバン | 二輪車等 その他 |
持込車 |
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ー | ー | ー | 5台 | ー | ー |
経営者 | 家族従業員 | 専従従業員 | パート アルバイト |
合計 | |
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男性 | 1人 | 1人 | ー | ー | 2人 |
女性 | ー | 1人 | 1人 | 8人 | 10人 |
合計 | 1人 | 2人 | 1人 | 8人 | 12人 |
商品分類 | 前年比 | 構成比 | |
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牛乳関連 | 普通牛乳 | 94.6 | 65.9 |
加工乳 | |||
LL牛乳 | |||
乳飲料 | |||
ヨーグルト | |||
その他宅配商品 | 100.7 | 2.3 | |
牛乳関連合計 | 94.8 | 68.2 | |
宅配卸以外の売上計 | 110.4 | 31.8 | |
合計 | 99.2 | 100.0 |
業態 | 前年比 | 構成比 |
---|---|---|
宅配 | 95.2 | 99.2 |
卸(小売) | 60.0 | 0.8 |
自販機 | ー | ー |
集団 | ー | ー |
その他 | ー | ー |
合計 | 94.8 | 100.0 |
商品分類 | 前年比 | 構成比 | |
---|---|---|---|
牛乳関連 | 普通牛乳 | 89.6 | 96.2 |
加工乳 | |||
LL牛乳 | |||
乳飲料 | |||
ヨーグルト | |||
その他宅配商品 | 100.0 | 3.8 | |
牛乳関連合計 | 89.9 | 100.0 | |
粗利益率 | 55.0 | ー |
配達 時間帯 |
コース数 | 集金方法(軒) | 日均 本数 |
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毎日 | 週3 | 週2 | 週1 | 他 | 訪問 | 振込 CVS |
引落 | 袋 | キャッシュレス | 合計 | ||
早朝 | 795本 | |||||||||||
午前 | 405 | 400 | 10 | 260 | 265 | 270 | 805 | |||||
午後 | ||||||||||||
夜間 | ||||||||||||
その他 | ||||||||||||
合計 | 405 | 400 | 10 | 260 | 265 | 270 | 805 |
経営理念として「お客様本意」を掲げている。お客様「本位」ではなく「本意」としているところに意味があり、「笑顔を忘れず、お客様の本当の気持ちを大切にし、まごころをこめてサービスさせていただきます」という強い決意である。
乳製品をはじめ生活必需品から娯楽まで、シニアが必要とするサービス・商材をお客様とコミュニケーションしながら提供し、将来の「八王子のライフサポートステーション」をめざす。
シニアの健康や生活、人生に寄り添ったサポートをすることにより、その要望を全て叶える「街のコンシェルジュ」になる。そして、一人でも多くのシニアを笑顔にする。
乳製品は飲食料品であり人の口に入るものなので、乳製品そのものは勿論、その置き場も清潔にすることが大切と考え、毎日の拭き上げを義務付けている。実際に配達に従事しているのは家庭の主婦であり、その趣旨はよく理解し対処している。それでも当初はそこまでの必要はないのではと考え、疎かにする配達員も見られたことから、それではと清掃の徹底を考え「監査役」2名による実地監査を始めた。毎回、監査することはもとより写真を撮って経営者に報告するようにしたことにで、受け箱は見違えるように綺麗になった。
汚れの有無、傷のあるなしに関わらず半年で取り換えている。
引き取り後洗浄して再使用することにしている。この時点で傷ついたものは廃棄している。またフタが傷つきやすいのでフタは入念に検査し傷んでいれば取り換えている。ここで活かされているのが、ハウスクリーニングの技術である。洗浄のプロの技術が存分に活かされている。
お金に関してのトラブルは極力避けたいとの思いからキャッシュレス決済を積極的に進めてきた。キャッシュレス決済が進展した要因の一つはゆうパック配達である。1都6県と遠距離であるので必然的にキャッシュレス決済が進むことになる。
また、近辺の新規顧客にもキャッシュレス決済の利便性を懇切丁寧に説明して了解を貰っている。
新規顧客獲得以上に重要なのが現在の顧客なので、その維持のために半年ごとに森永関連の商品をプレゼントしている。ABC分析を行いAクラスの顧客には7種類、Bクラスには3種類、Cクラスには1種類と差をつけて提供している。
メーカーによるビン容器の廃止に際しては顧客1件1件に丁寧に説明して了解を貰った。当初、廃止に伴う落本などのトラブルを懸念していたが、特に問題もなくスムーズに変更できている。容器の変更により従来180mlのビン商品で週7本お届けのほとんどのお客様が450mlのパック商品、週4本に変更していただき、売り上げが伸びる結果となった。
これには、まごころサポートのチラシ効果で、従来から顔を覚えて貰っていることが功を奏しているものと思われる。
新聞事業で新聞配達時にポストに新聞が溜まっていると、家の中で倒れていて、救えた場合もあったが、残念ながら間に合わなかった経験もあった。その殆どがシニアで、他人事と思えずもっと何かできないかと考え、たどり着いた答えが、ちょっとした困りごとを解決する高齢者支援サービスである「まごころサポート」だった。
まごころサポートのお困りごと解決の実施時や半年ごとにお届けするサンプル提供時にお客様ニーズの確認を行なっている。
該店の経営者金子恭士氏、取締役和子氏共に考え方がユニークで、そしてポジティブであることを率直に感じた。その内容を列挙すると次の通りである。
父親の代から35年間経営していた新聞事業を2019年に廃業した。新聞事業の先行きが厳しいことは推測できるが、廃業ではなく継続しながら乳製品事業を育てていくという考え方を店主は取らず、八王子のシニアサポートのコンシェルジュ「まごころサポート」を目指すためには乳製品事業に特化することが重要と考えた。
新聞事業廃止時には牛乳宅配は600軒にまで減少した。原因は新聞をとっているから牛乳の宅配も同じ店からと考えていた顧客が、新聞を配達しないのであれば牛乳も取らないと考えたのかなと推察される。
その後の当店の努力が実を結び、現在は805軒にまでに回復してきた。
ゆうパック配達を始めたことがきっかけとなり業務改善を重ねてきた。
毎回の清掃は他の販売店でも実施しているが、「監査役」の配置は例を見ない。2名による監査役が確認した結果を写真で経営者に報告する方法も斬新。実施当初は、毎回の清掃を疎かにする配達員も見られたが、監査制度実施後は受け箱が見違えるように綺麗になったという。
取締役和子氏は「乳製品は食品であり口に入るものなので、製品そのものは勿論、その置き場も清潔にすることが大切」との考えにより、毎日の拭き上げをスタッフに義務付けている。指示の徹底により、配達スッタフの衛生管理に対する認識が高められている。
軒数が多いのは、遠距離配送が多いことが一因だが、そのほかにも都内のオートロックマンションにも配達している。宅配に関しては専門業であるゆうパックを有効に利用するのは理に適っている。配達対象地域は1都6県に及ぶ。
お金に関してのトラブルは極力避けたいので、キャッシュレス決済を積極的に進めており、現在は98.8%にまで達成することが出来た。キャッシュレス決済進展の要因の一つはゆうパック配達である。1都6県と遠距離なので必然的にキャッシュレス決済が進むことになる。また、近辺の新規顧客にもキャッシュレス決済の必要性を懇切丁寧に説明、了解を得て実施している。
その内容は次のようなものである。高齢者生活支援サービス、ハウスクリーニング、小規模な家屋の修繕、健康食品販売事業のほか資格を活かした独自の事業などの展開により地元に密着できるため、それらの事業実施の際に牛乳乳製品のPRなどを実施し、拡販に繋げている。
顧客の困りごと(例えば電球の取り換えなど)に関しては無料で対処しているところが多いと思われるが、それを有料にするということも新しい発想と考えられる。顧客も有料なら遠慮なく頼めるメリットがある。