(一社)全国牛乳流通改善協会
最優秀賞
株式会社鶴田乳業
代表者鶴田 勘治氏
創業当初は牛乳とアイスクリームの卸売業を主体としていたが、得意先が小規模スーパーと小売店だけの利益率の低い商売だった。その状況に危機感を抱き宅配事業に注力、事業を拡大してきた。
現在も卸事業は精力的に行っており、その上に特需先(病院、幼稚園・保育所、老人ホーム、自衛隊、刑務所、障がい者施設など)を順次開拓して事業全体の拡大に繋げている。また、お客様の要望に応じて乳製品以外の食料品や、その他宅配二次商品を扱うことで高い顧客満足を得ている。
店数 | 冷蔵庫 | 冷凍庫 | 自販機 | ショーケース | |
---|---|---|---|---|---|
本店 | 1店 | 3.5坪 | 1.5坪 | 6台 | 8台 |
支店 | 1店 | 1.5坪 | ー | 2台 | ー |
保冷車 | 冷蔵車 | 軽トラック | ライトバン | その他 | 持込車 |
---|---|---|---|---|---|
2台 | 5台 | ー | 7台 | ー | 1台 |
経営者 | 家族従業員 | 専従従業員 | パート アルバイト |
合計 | |
---|---|---|---|---|---|
男性 | 1人 | ー | 6人 | 6人 | 13人 |
女性 | ー | 2人 | 1人 | 12人 | 15人 |
合計 | 1人 | 2人 | 7人 | 18人 | 28人 |
商品分類 | 前年比 | 構成比 | |
---|---|---|---|
牛乳関連 | 普通牛乳 | 108.9 | 65.6 |
加工乳 | |||
LL牛乳 | |||
乳飲料 | |||
ヨーグルト | |||
その他宅配商品 | 108.6 | 27.2 | |
牛乳関連合計 | 108.8 | 92.8 | |
宅配卸以外の売上計 | 109.2 | 7.2 | |
合計 | 108.8 | 100.0 |
業態 | 前年比 | 構成比 |
---|---|---|
宅配 | 110.9 | 35.5 |
卸(小売) | 104.8 | 59.1 |
自販機 | 154.2 | 5.4 |
集団 | 0 | 0 |
その他 | 0 | 0 |
合計 | 108.8 | 100.0 |
商品分類 | 前年比 | 構成比 | |
---|---|---|---|
牛乳関連 | 普通牛乳 | 118.3 | 89.6 |
加工乳 | |||
LL牛乳 | |||
乳飲料 | |||
ヨーグルト | |||
その他宅配商品 | 108.8 | 10.4 | |
牛乳関連合計 | 117.2 | 100.0 | |
粗利益率 | 33.3 | ー |
配達 時間帯 |
コース数 | 集金方法(軒) | 日均 本数 |
|||||||||
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毎日 | 週3 | 週2 | 週1 | 他 | 訪問 | 振込 CVS |
引落 | 袋 | 他 | 合計 | ||
早朝 | 15 | 8 | 87 | 588 | 1575 | 2250 | 1667本 | |||||
午前 | 12 | |||||||||||
午後 | ||||||||||||
夜間 | ||||||||||||
その他 | ||||||||||||
合計 | 15 | 20 | 87 | 588 | 1575 | 2250 |
商圏内人口 約724,000人 世帯数 約313,400世帯
コロナ禍対策として苦渋の選択をしたテレアポ営業が好評で期待以上の好業績を上げている。行動の制約を余儀なくされた2020年6月から開始し、現在まで好調に推移している。本店内は手狭だったので、近くの喫茶店の2階空きスペースを借り受けてテレアポ専用のブースとした。営業はアポインター3名、クロージング3名の6名体制で実施している。
※近年の売上高の伸び率は次の通り
売上高伸び率 | 前年比 | |
---|---|---|
2019年 | 100% | |
2020年 | 97.7% | -2.3% |
2021年 | 126.3% | +26.3% |
2022年 | 108.8% | +8.8% |
業績好調のため今後も継続実施する予定である。
該店が急激に躍進している根源には、社長の明確な意思表明があると考えられる。その内容は、経営方針に謳っている通りである。
これほど明確な目標があると社長以下、従業員の末端まで意欲が沸いてくると思う。しかも【日均本数2,000本】に関しては、現状1,667本と努力を続ければ、近日中にでも達成できそうな数字に見えるので、従業員全員尚一層努力することになると思う。とは言え、これからの上積みにはこれまで以上の努力が必要だろうと感じるが、いずれは達成の報を受けることになるだろう。
また、【九州一の販売店】に関しては、どれくらいの規模が九州一なのか小生には分からないが、社長は把握していることだろうから、その姿が一歩一歩近づいて来れば更なる励みになると思われる。
実践面では、コロナ禍対策として実施したテレアポ営業が大成功していることが第一に挙げられる。従来は営業マンが戸別訪問して新規顧客を獲得していたこと、そしてイベント拡販が効果を上げていたことが大きな要因だったと思われるが、コロナ禍では両方とも活動が制限されたこともあり、苦肉の策としてテレアポに踏み切ったものである。社長としてもここまでの拡販効果は想像できなかったと思われるが、手ごたえを掴むと同時に本格的に取り組んだことが大成功に結びついたものと考える。近くの喫茶店の2階を借り受けて専門のブースを設けたことにその意欲が強く顕れている。その意気込みに対してアポインター、クローザー共に真剣にならざるをえなかったものと想像できる。
第二は密接な地域貢献活動である。デスク配が地域貢献かと問われれば疑問も感じるが、地域企業や行政の人々が満足してくれていれば、地域に貢献していることになろう。デスク配でパンや牛乳、冷凍食品などが買えるのであれば、金銭的な節約と忙しい人なら時間の有効活用ができると喜んでいるものと思う。
また、現在は休止中であるが、吉野ヶ里公園の駐車場での「軽トラック朝市」への参加は、売上そのものはあまり多くないが、地域住民との交流という意味から今後も出店を続けてもらいたいものである。かつて小生も訪問したが、広い駐車場に全ての出店が軽トラックというのは壮観な眺めであった。
第三は社長の自己啓発によるスキルアップも成長の一因であると考える。拡販方法、新製品情報等これからも積極的に研修に参加し続けていくことが、さらなる発展につながるものと思う。
これからの益々の発展を祈念するとともに、二つの目標を達成したときの社長の喜ぶ姿を見てみたいものである。